🗓 2021年10月01日

岸田新体制が自民党役員順に発表されているが、私の目論見通り幹事長は甘利氏である。選挙中から甘利幹事長がポイントであった。甘利氏が所属する麻生派が同じく所属する河野太郎を一致して推薦すれば波乱が起きた。しかし甘利氏を中心とする年次の高い議員は河野氏を推さなかった。領袖麻生氏も岸田総裁の方が自分の権力を温存できると考えていた。この方は総理を勤めたが燃焼不十分でまだ権力の中枢にいたがっている。但し、財務大臣を外れたので得意の「失言」の心配はなくなった。本人もほっとしているだろう。その分ゆっくり漫画本を読めるだろう。

それにもまして麻生・安倍・甘利のスリーAの結束力が強く、日本の政治を主導したことは否めない。わかりやすく言えば河野より岸田総裁の方がコントロールしやすいと踏んだのだろう。

これから内閣のメンバーが決まっていくのだろうが、細田・麻生の大派閥からの選出が中心になるだろう。自民党四役が他派閥に抑えられ、岸田派からは誰も選ばれなかった。子飼いの部下がいなくて岸田総理は党務をどうやって運営するのか。全てなさんとするところは細田派・麻生派に筒抜けだ。

河野太郎は一番割を食った形になった。「雑巾がけから始めよ」という意味か広報本部長という軽い職をあてがわれた。国民人気が高いなら選挙対策本部長にして衆院選挙に有利に働かせばよいものを。最もそうすれば、岸田総理・河野太郎の二枚看板になり、岸田総理が埋没する可能性があるから避けたのか。

いずれにしてもスリーA の意向で岸田内閣が運営されているか国民は監視しなければならないだろう。モリカケ・桜を見る会など安倍晋三の長期政権は多くの功罪を残している。

今後発表される内閣人事を見て、派閥主導・強権政治が予想されるのなら、自民党の衆院過半数は認めてはならないだろう。

(文責:岩澤信千代)