🗓 2021年12月02日
とうとう日大の理事長田中英寿氏が辞任した。「これ以上大学の信用が保てない。」と周囲の言葉に観念し、臨時理事会で辞表を提出した。これ以上その職を続けられたら文科省の対応にも批判が集中しそうな勢いであった。文部官僚もほっとしているだろう。
理事長の椅子に座り続ければ、現役・OBの日大関係者が揶揄の対象になる恐れもあった。リベートとしてもらった札束の通し番号が贈った側ともらった側の番号と一致しているのに「受け取っていない。」の強弁には無理があった。
最近の報道では反社会的勢力の幹部とのツーショット写真も流出している。圧倒的な人事権を使った恐怖政治で左遷させられた理事・職員も多いようだ。正論を言ったら飛ばされるという恐怖政治の被害者は多かったようだ。閑職のグランド整備担当部長に飛ばされるパターンが多かったという。
脱税は業務横領より罰則が重いようだが、執行猶予無しの実刑判決でなければ、日大の職員は安心して眠れないのではないか。昨日の理事会も辞任を受け入れたが、ほとんどの理事が田中理事長の息がかかったものだ。理事も総入れ替えしなければ日大の正常化は難しいだろう。
その後の報道で12月1日の日大の理事会において、田中理事長の理事解任と加藤学長以外の理事全員(約30人)が辞任すると決定されたと発表があった。田中元理事長の慰労金1億円には「保留」ということで支払い拒否までは至らなかった。善管注意義務違反で理事に対する損害賠償を請求するか日大の判断が今後待たれる。また、私学助成金については文科省は全額支払いを停止せざるを得ないのではないかと予想されている。
(文責:岩澤信千代)