🗓 2024年12月15日
今日の日経新聞に日鉄のUSスチール買収の記事が出ていた。対米投資員会(CFIUS)が安全保障の観点から審査しているようだが、財務省・国防総省・国務省は日米同盟の観点から賛成しているようだが、商務省・エネルギー省・USTRが反対しているようだ。バイデン現大統領・トランプ次期大統領も反対だ。針の穴を通るくらい難しい。日鉄は訴訟も辞さないと言っているが、可能性として残るのはバイデン現大統領が賛成に回ることだという。USスチール側は買収に賛成なのだが、USW(全米鉄鋼労組)は反対の立場だ。日鉄の森高副会長兼副社長がUSWのデービッド・マッコール会長と面談したが反対を翻せなかった。
私は不首尾に終わると思っている、USスチールにとって日鉄の傘下に入ることが生き残る最終手段であるが、米国人のプライドがそれを許さないだろう。従業員にとっては死活問題だ。
ソフトバンクは英国の半導体設計会社アームのエヌデビア売却が独禁法の壁でダメになったが、上場するということで決着がつき従業員に何ら影響があるものでなかった。USスチールの授業員にとっては日鉄の傘下入りがベストでペンシルベニア州モンバレー製鉄所で賛成する授業員が集会を開いた。買収が不首尾に終われば雇用や投資に重大な影響が出ると授業員は主張した。設備が老朽化しており。日鉄の買収により立て直すしか方法がないのだが・・・・。
(文責:岩澤信千代)