🗓 2020年04月01日

攬勝亭図
原文
元会津公別園 攬勝亭十景ノ其一 炙背秋月

襟帯湖山鎮奥州
白河北去路悠々
一輪炙背嶺頭月
昭盡癈興古今秋

行かひし
昔のあとと
秋の夜の
月もよすがら
山路越ゆらし

読み・意味
湖山を襟帯し奥州を鎮(おさ)む
白河 北去 路 悠々
一輪 炙背 嶺頭の月 (背炙山を炙背と記す)
昭盡 廃興 古今の秋

磐梯山、猪苗代湖をもってこの地は奥州の抑えとなる地、白河から北にみちは続いている。さて、美しい背炙り山の上の月、この月は古今の興亡の歴史を見て来たのだ。

和歌、
昔から、会津、白河を通る道は背炙り山、秋の美しいこの月も、一晩中旅人と同じように山道を超えているだろう。(和歌の意味もこんなところと思いますが、吉海先生にご確認願います。)

詩歌の方には、作者名がないのですが、十景とありますから、これが十枚あって、最後に書いてあるかもしれませんね。画の方は「東郊」と明確に確認できます。

※東郊とは元朱雀隊士渡辺東郊のことである残りの9図があれば「攬勝亭」の絵が10枚揃うことになります。お持ちの方はご一報ください。