🗓 2020年07月24日
ボーとしていたら、早稲田に学んだ時の教授の情景が浮かんできた。教授の名前は忘れた。その英語の先生の授業の時に年に数回話されたので記憶に残っているのだ。「おはなはんの主役をやった樫山文枝の父親とは大の親友だ。よく自宅に遊びに行っていたのだが、今、彼女は大女優になったが、赤ちゃんの時は私の膝の上でよくおしっこをしていたものだ。」私が在学していた時に高視聴率をはなったNHKの連続ドラマ「おはなはん」で主役を演じた女優樫山文枝の父親で文学部の哲学教授樫山欽四郎が現役で活躍していた。それから坂東妻三郎の演技の素晴らしいことを称賛する。この名優の話で授業時間の大半が過ぎる。それから担当の英語の授業に入るが教科書を読むと。「thou(ゾウ)何とやらと和訳が続く」私も年半ばまで知らなかったのであるが「thou(ゾウ)」とは「YOUあなた」の事であった。つまり私たちはシェクスピアの劇を原文で読んでいたのだ。いわゆる英語の「古文」である。英語の古文を勉強して何の役にたつのだ?それも授業時間が60分とすると、雑談で45分はなくなる。残りの15分が英文の古文15分である。であるからして、今も英語の授業で記憶に残っているのは「おはなはん」のションベンだけなのである。
神宮で行われる六大学野球は土、日で2勝したほうが勝ち点をもらえる。ところが1勝1敗の時は月曜日に試合が持ち越されて勝ち点が争われる。一勝一分けの月曜日に学校に行くと授業はほとんどが休講になっている。掲示板に「休講」の張り紙がいっぱい貼られている。当時の学部長は高野先生でラグビー部長でもあった。「早稲田に入ったら、勉強はいいから神宮球場に行って早慶戦を応援しろ。」と常日頃から言っていた。六大学の試合でも休講になるのは早慶戦の時だけだ。もちろん我々は欣喜雀躍して神宮球場に行った。そこで校歌や応援歌を覚えるのだ。
早慶の結束が強いのは両校にこの歌があるからだと思っている。初めて会っても、一緒に歌える校歌があるというのは心強い。当然、必ず歌うのは校歌と古関裕而作曲の第一応援歌「紺碧の空」である。他の部屋で飲んでいる人にうるさくて大変申し訳ないがこれを歌わないと誰も帰ろうとしないのだ。
(文責:岩澤信千代)