🗓 2021年02月06日
「小池都知事と橋本五輪担当大臣に権限と責任があります。」と自民党の後藤正純衆議院議員がツイッターでほえた。いみじくもこの主張は後藤議員の勉強不足を露呈することとなった。
国会答弁で「総理でもクビにできない。」という菅首相が言ったことは正しいのだ。一国の総理大臣であろうが。都知事・五輪相であろうが免職の権限はないのだ。オリ・パラの組織委員会の「定款」が森会長の地位を規定しているのだ。理事会か評議員会しか辞任を強要できないのだ。「役員の皆様が老害だと判断すれば辞任する。」と森会長が言っているのは法の定めによるところで正しいのである。
秋田県知事などが声を高くして辞任を主張しているが私から見ると単なるスタンドプレーとしか見えない。もとより開催都市でもない知事の介入する事案ではない。首相でも免職できない案件ですよ。
山下泰裕JOC会長が森会長を擁護するのはよくわかる。森会長が辞任すれば後任は自分しかいないことになる。金メダリストの実績とクリーンさとを兼ね備え、世論を収束することができるのは山下氏しか私の脳裏に浮かばない。
辞任を要求する世論にあえて言いたい。無報酬で国家のために尽力する人を探し出すのは容易ではない。それより諸外国の選手が安心して競技ができるよう日本の環境整備が完成する為に協力しようではないか。すでに我々の血税が投下されており、入場料・放映権料とも減収になり、開催すれば国家財政の大幅な損失は免れないだろう。
それであれば、このオリ・パラに向かって努力してきたアスリートたちのパフォーマンスに期待しようではないか。そこに人類の「コロナ後」が見えてくるはずだ。
(文責:岩澤信千代)