🗓 2021年10月02日
今のところ、岸田総裁人事は論功行賞、大派閥に遠慮・配慮したものになっている。党の主要なポストに岸田派(46人)の議員は一人もおらず、岸田派から選出は見事にゼロである。かなり岸田派内には不満がたまっていると言うが、他派閥では岸田派には人材がいないからだと嘯く輩もいるという。岸田氏にしてみれば、とりあえず選挙に協力した人々を喜ばせて、次回の内閣改造で自派閥の論功行賞は後回しし、来年の参院選挙後でもいいと思っているのだろう。
池田勇人が創設した「宏池会」は保守本流で過去にあまたの総理総裁を輩出してきた。麻生派や谷垣グループはその分流である。麻生太郎も高齢の域に入ってきている。麻生亡き後、山健組の6代目山口組回帰ではないが、3派合併してくすぶっていた「大宏池会」が誕生するかもしれない。そうなれば安倍晋三が主導する現在最大派閥の清話会もうかうかしていられない。そうなれば雑巾がけを一生懸命やれば河野太郎にも総裁の可能性が出てくる。父親の河野洋平は自民党総裁にはなったが、その時自民党は野党の立場であり、日本国総理大臣にはなれなかった。
いずれにしても、候補者が連呼していた国民の安心・安全が実現できるリーダーを我々は望んでいる。組閣も派閥中心の論理で大臣を選んでいけば、自民党は何も変わらないと思われ、国民の厳しい審判が下される可能性がある。ただ野党の中心になる立憲民主党の枝野党首が役者不足なのが気になるところだ。政権を担える顔になっていない。かって、彼の街頭演説を新宿駅東口で聞いたが、なかなか演説がうまいなあと感心したことがある。しかし、今テレビで見る発言は、国民の心をつかむ内容と顔になっていない。野党こそ選挙の顔を変えないと来るべき衆院選挙で票を伸ばすことはできないだろう。ましてや玉木氏が率いる国民民主党は首班指名で枝野氏に投票しないと言っている。野党=野合のイメージはいつ変えられるのか?
(文責:岩澤信千代)