🗓 2021年11月04日
(左側・・・選挙前 右側・・・ 選挙後)
細田派 95 87 岸田派 46 41
竹下派 53 46 石破派 15 12
麻生派 52 49 石原派 10 7
二階派 47 37
今回の衆院選挙後の自民党の派閥別議員数である。今後無派閥議員の囲い込みなどで変動はあるだろうが二階派の10人減が目立つ。強大な幹事長権限をもとに自派閥増強を図ってきたが幹事長辞任で力の衰退が鮮明になった。石破派・石原派の凋落は顕著である。この二つの派閥議員は大派閥の草刈り場となりいずれ消滅するだろう。特に石原派は「石原軍団」の応援なしには選挙に勝てないことを如実に示してしまった。今後の勢力図で注目すべきは大宏池会が出来るかである。岸田派と麻生派は根っこは同じ池田勇人が作った宏池会である。ポイントは高齢になった麻生太郎が現在の派閥から後継者を選ぶかどうかである。それとも、合併を考えるかである。合併しないとすると後継者に河野太郎を推す可能性もある。重鎮であった甘利は小選挙区で敗北し幹事長を辞任した。もう、表舞台には立てないだろう。岸田・麻生派を足すと100議席となり安倍晋三の細田派を凌駕する。
派閥の中身を見ると立憲民主党より国民に知名度が高い人材がたくさんいる。立憲民主党の代表選に馬淵澄夫や当選10回の玄葉光一郎などの名前も挙がってきているが、役者不足の感が否めない。特に玄葉光一郎などは福島県出なので応援したいが、何が出来るか、何をしてくれるかが全く期待できないし、カリスマ性もない。自民党に鞍替えした細野豪志の方がアクが強く、何かやってくれそうな期待感を持たせてくれるのが不思議だ。
日経新聞の分析によると立憲民主党は3回生議員が半数ほどで若手議員は選挙に勝てる顔かどうかを代表選出において最大の判断基準にするだろうということである。自民党にある派閥のようなものは引退した赤松衆院副議長のグループ20人野田佳彦・菅直人率いる各10人のグループがあるだけだそうだ。
一番不利なことは政権担当をしているわけでないので、候補者が「あれをやります。これをやります。」といっても国民の耳目は集めないだろうということだ。自民党総裁選はマスコミ各社がこぞって討論番組を放映していたが、視聴率を考えた場合立憲民主党の候補者討論会を開いてもスポンサーにそっぽを向けられるだけで何の役にも立たないのでテレビをはじめ、マスコミは最小限の露出に抑えるだろう。
(文責:岩澤信千代)