🗓 2023年03月19日

ダルビッシュの母校東北高校が選抜野球初回で敗退した。東北高校は敵失により1塁に走者が出て喜びのあまりリトルーバーが持ち込んだペッパーミルのパフォーマンスをやってしまい、1塁審判に注意された。なんと悩ましい話である。

高校野球の精神からすれば相手の敵失に失礼だということだろう。一方、東北からすれば単なる喜びの表現であっただけで相手のエラーをおちょくったわけではない。佐藤響主将の「注意を受けてちょっと嫌な雰囲気になった。野球にはフェアープレー精神がある。ルールがある以上、自分たちもそれに沿う。違う形で楽しむことができた。」は偉い。

東北高校の監督は高野連に対してアピールをしたようだが、さて高野連はどんな判断をすることやら。

一方では大相撲が昭和以降初めての横綱・大関不在の場所となってしまった。若貴ブームがあった94年には総力士数が943人だったのが今は603人だそうだ。おいしいものを食わせるから東京に行こうという親方の言葉で地方の逸材が中央で活躍する時代は遠い昔の話になった。

今場所では一つの注目点がある。今まで静岡県では優勝力士が出ていないそうだ。今場所では7戦全勝の翠富士が頑張っている。幕内では〝最小兵〟となる171センチ、117キロだそうだ。小が大を制するのが大相撲の醍醐味でもある。

今場所私は決めた。若元春と翠富士を応援しようと。富士の名前は出身地と縁があったのだ。かって清水市(現静岡市清水区)に勤務していた時に住んでいたマンション3階の玄関を開けると富士山が真正面に見えた。静岡県は温暖なせいか住民は総じて明るく朗らかである。勝負には向かないかもしれないがJリーグの清水エスパルスやジュビロ磐田などサッカー王国であるから勝負に弱いということでもない。

ともあれ、スポーツの醍醐味は何と言っても新記録である。人類はその歴史をいくつも塗り替えてきた。そして国民の激励である。羽生弦や楽天の優勝は被災地をどれだけ励ましたことか。多くのミュージシャンも音楽で被災地を応援したことも我々は忘れてはならない。

(文責:岩澤信千代)