🗓 2024年05月16日

 今日は用事で社会保険事務所に行った。敷地に侵入しようとしたら縁石にバッテリーをぶっつけ液が漏れ走行不能となった。友人の自動車修理工場にレッカー車を頼んだ。運悪くスマホを事務所に忘れたので現場で処理できないのでタクシーを頼んだ。それが全く会津若松の地名を知らない運転手さんだった。会津若松でタクシーに乗って地理を知らない運転手に会ったのは初めてだ。事情を聞くと福島市から会津に来た新米運転手だという。何故会津でタクシーの運転手になったのと聞いたら、意外な答えが返ってきた。もともとは福島市で公務員だったという。しかし東北大震災で放射能を恐れた妻が県外に子供二人を連れて避難した。別居生活が続きとうとう協議離婚に至ったという。それでひとり身になった彼は米と水と風景が良い会津若松市に移住してきて終の棲家に決めたという。東北大震災の被害は激甚だったが、こんなにも一人一人に影響をしていたのかと身震いした。帰って来てからスマホを使って処理をしたのだが、レッカー車を頼んだ友人から電話がきた。鍵がついていないという。ポケットをまさぐったらズボンの左側にあった。その友人の会社は歩いて5分の所だ。鍵を持っていけば済むむ話だった。

 カギを届けて往復3370円、行きが1750円。合計5120円のタクシー代。レッカー代はいくらになるかわからない。福島出身者のタクシー運転手からの身の上話に同情してばかりいられない自分がいた。トホホ。

(文責:岩澤信千代)