🗓 2025年06月01日

昨日、テレビを見ていてショックだった。改善ができる問題か私には結論が出ない。法改正が絡んでいるからだ。殺人など凶悪犯罪で無期懲役の刑を言い渡された犯罪人が全国の刑務所に収容されている。2015年末時点で1835人もいる

 テレビでは宮城刑務所の映像が流されていたが、驚いたのはその医療費である。全国で年間50億円だという。この大金は被害者家族に分配された方がいいのではないか。法律では一般の医療施設以上の手当てをするよう定められている。刑務所で亡くなった受刑者の葬儀模様も映し出された。犯罪人の立場は厳しい。もし塀の外で葬式が行われたら親戚の人たちは誰も来ないだろう。犯罪人の親せきにも世間の目は厳しい。世間の目からすれば加害者家族も被害者になる。罪人を生んだ一族には激しい目が向けられる。子供たちは学校でいじめられ、残された家族も就職先を探すのも大変だ。刑務所内の葬儀では僧侶が読経し、刑務所の職員が参列していた。おそらく娑婆にいたら行われるかどうかもわからない犯罪者の葬儀が刑務所内では行われ遺体は丁重に見送られている。

 無期懲役とはいえ、仮出所の制度もあるが、遺族感情を尊重する考えからほとんど認められないという。受刑者がインタヴューに応じていたが、何の犯罪を犯して収監されたも答えられない人もいた。凶悪犯罪人を仮出所させて社会復帰をさせるべきか、無駄な費用を省くために死刑判決そして死刑を執行させるべきか本当に悩ましい。

 令和の米騒動で右往左往する人々がいて、一方で税金で食事ができ、民間老人ホームより高度なケアサービスが受けられる刑務所にいる方が楽だと考える人が多くなったら、凶悪犯罪は多発する。

結論からすれば犯罪のない社会を作ることが理想なのはわかっているが、生まれえた時から不幸で本人の全責任にすることができない面もあり、「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」と言った石川五右衛門。本当に犯罪はなくならないのだろうか?

その新聞を見た。6月1日より改正刑法が施行された。「懲らしめ」から「更生」重視になった。大変喜ばしいことである。社会は更生者を暖かく包容しなければならない。

(文責:岩澤信千代)