🗓 2025年09月27日
思えば何年も読まないで書棚にしまっておいた。歴史ものを読み進んで読みたいものが無くなった時にこの本を見つけた。発刊した時に母校の生徒に寄贈したらどうかという話があり、金持ちの親友が1000部購入し母校の在校生に配った。その時に立ち会った経緯がある。県立高校に寄贈は認められないというので高校の同窓会宛に寄贈した。同窓会から生徒に配られた。
郷土の大先輩川島廣守氏の言行録を収めたものである。川島氏は私の母校の前身である会津中学を卒業し、苦学して中央大学夜間部を卒業され、高等文官試験に合格され官僚のトップである内閣官房副長官を長きにわたり勤められた。太平洋戦争の時は南方で主計大尉となり終戦を迎えた。長きにわたりプロ野球コミッショナーや本田財団理事長、会津会会長などを歴任した。2012年4月に私は「不一・・・新島八重の遺したもの」を上梓したが、その時に川島先輩の謦咳に接した。(2012年12月9日逝去90歳)
「僕のところへ君の本が届いていないよ。」そういえば上梓した時に会津会に献本したのだが会長個人には送っていなかった。どこかで私の本のことを聞いたのだろう。すぐに住所を聞き自宅宛てに郵送したのだが、丁重な毛筆の達筆な礼状が届いた。
そして川島会長はその年末にご逝去された。亡くなる前に拙書を読んでいただけたことは望外の喜びと言える。
その本の著書名が「魂の感動」である。生まれ育った会津の山河に強い愛着を持ち、野口英世の不屈の精神、本田宗一郎の「失敗を恐れるな」精神、安岡正篤の中国の知恵などのことが書いてある。国語が大事だとも書いてある。亡くなられて13年以上たち、また収録されたものは70歳前後に発表されたものであるが、今でも通用する真実がつづられている。死去されたのが2012年だから30年以上前に話されたことも収録されている。
皆さん機会があれば読んで見られたらよいでしょう。国会図書館にはあるはずです。ネットの「日本の古本屋」で調べたら3000円でした。アマゾンにはありませんでした。私が手に入れた当時は1000円でした。編者が高くない価格に設定したものです。値上がりしているということはそれだけ内容に厚みがあるということです。是非一読を。得るものは大きいと思います。
往復の送料をご負担いただけるのでしたら、私のを無料で貸し出しします。
(文責:岩澤信千代)