🗓 2020年04月16日

山本家の墓風間健氏と
在りし日の風間健氏:左手前
 本会会員の風間健(たけし)様の父風間久彦氏は京都大学在学中新島八重の書生をしていました。
そのため、風間健様宅に八重さんが存命中の八重自筆の手紙がかなりありました。「新島八重遺墨展」にその手紙を展示することを許され、「顕彰祭」では風間健様に講演をお願いしていました。風間健様は急にご容態が悪くなり4月10日にお亡くなりになりました。
非常に残念です。本日、ご遺族様より連絡があり、故人が準備していた掛け軸3本は所在がわかるので「遺墨展」に出展くださることとなりました。
その中には葵高校に現存する「万歳万歳万々歳」もあります。当時、新島八重は風間久彦氏の前で2本揮毫しました。
約100年ぶりに「遺墨展」で2本揃うことになります。
風間健様のご冥福を謹んでお祈りいたします。先般風間さんに依頼していた「遺墨展」に展示予定の掛け軸が、ご子息様より届いた。
ご自宅に御礼の電話を差し上げたところ、ご子息様から次のようなことを聞いた。
「父を火葬するときにお棺の中に岩澤さんの「不一・・・・新島八重の遺したもの」を1冊入れてあげた。
2冊あったのでどれを入れようか迷ったのだが、書き込みのしていない方と思って見てみると2冊とも書き込みがしてあった。」それ程書き込みをして頂くほど拙書「不一」を読んで頂いていた事とご尊父の愛読書と認定して頂いて
お棺の中に風間健様と一緒に天国まで運んでいただいたことを聞いて、「不一」を書いて本当に良かったと思った。

風間健さんという「不一」の愛読者がこの世に存在されていたのだと思うと共にご遺族様のご厚情に感謝申し上げます。