🗓 2022年12月31日

皆さま、明けましておめでとうございます。

今年は2023年ウサギ年です。私は1955年生まれですが初めて物憂い正月を迎えています。

何故か。第一はウクライナ戦争です。極寒の中、電力不足の為に寒い新年を迎えている人々のことを考えると素直に喜べません。この戦争の為に世界の食料・エネルギーは激変状態なりました。かろうじて日本は各種の国家支援で急場をしのいでいますが、長引けば、体力が持つかどうかわかりません。

第二は国家安全保障です。力で相手をねじ伏せる専制国家の横暴から身を守らなくてはいけません。コサックの伝統を受け継ぐウクライナ兵の愛国心は私を含めて今の日本人に求めても徒労に終わるだろう。私など20リットルの灯油のタンクもよたよたと持ち運んでいる状態でとてもライフル銃を担いで移動することなど不可能である。また他人の命を奪うことなどできやしない。

昨年は八重さんが愛した板カルタが北海道の文化遺産に認定された。ようやく会津源流の「下の句カルタ」が世に出た。滅藩になった会津人は故郷を失い、北海道・東京などに新天地を求めたが、正月の百人一首カルタ取りは平和だった頃の故郷を想う「よすが」であった。「たかがカルタされどカルタ」にはだから八重は薩長出身の学生を招待しなかった。会津独特の文化であるから同郷人だけで楽しみたかったからである。最後にはキリスト教の博愛主義から薩摩出身の学生を呼んだが、かなりの心の葛藤があったであろう。

極めて憂鬱な新年であるが令和5年の6月には櫻井よしこ先生に講演をしていただくことになっている。先生の週刊新潮の文やテレビでの発言をよく見ていると、日本の将来について否定的な見解は微塵も出てこない。いかに日本の将来を良い方向にもっていくにはどうした良いのか提言が盛りこまれている。直接先生の謦咳に触れることは我々会津人にとって宝物となるだろう。

 

最後に磐梯山の微動について触れておきたい。過去の磐梯山の噴火では数百名が犠牲になった。クリミア戦争で敵味方なく看病した活動から赤十字社が誕生した。すなわち赤十字社は戦争の負傷者の救援が主目的だったのであるが、磐梯山噴火で初めて平和時の救援となった。郡山から医薬品や救援物資を抱え峠を越え現地に入った赤十字の医師や看護婦の活動は赤十字社史に克明に残る。磐梯山は死火山ではなく休火山であることを年末の微動活動に改めて認識させられた。

民謡に歌われた「宝の山」がまたしても牙をむくのかこちらも注視していきたい。

※新年を迎えるころ私は村の鎮守様に籠り初詣の村人の対応をしています。従って大みそかのこの時間に年頭の挨拶を投稿しています。昨夜、NHKで見たメルケル首相の退任式の楽曲(ロックの母二ナ・ハーゲン「あんたカラーフィルムを忘れたね」)とチエコのハベル大統領の米国大統領訪問の映像を思い出しながら。ロックが世界を変えた。テレビ討論でメルケルと二ナ・ハーゲンは激論を交わし二ナは途中退席したのに退任式の重要な場面でメルケルは二ナの曲を選んだ。ミヒャエルならぬプーチンはカラーフィルムを忘れまくっている。

(文責:岩澤信千代)