🗓 2019年09月20日
大曲の花火
これほど豪快な人に会ったことはない。その方は仙台市内で洋品店を経営されていた奥さんである。「うちの息子と嫁が、秋田県の『大曲の花火』を見に行った。きれいだなあと二人で感激していた丁度その頃、住んでいる仙台の自分の家が火事で全焼していた。アハハハ!」
ご存知の通り、大曲の花火は本州で行われる最後の大規模な花火大会で、テレビでも放送される大イベントである。私は実際には見ていないのだが、女房は「仲間っこ」(会津33観音巡りを一緒にやったメンバー)と泊りがけで見に行った。交通は混雑したが大したもんだと感心して帰ってきた。今でもテレビを見ると「すごかった。」と何回も聞かされる。
その豪快な夫人は、仙台市内に洋品店があるので日頃は、そちらに寝泊まりしているのだが、若林区にも一戸建ての広い家があった。そこに息子たちが住んでいるのだが、私がお邪魔した時には、火災のあとの再建された家であったのだろう。
しかし、その後東北大震災があり、仙台の若林区には津波が押し寄せた。洋品店は海から遠いところにあるので無事だったろうが、映像を見て、海寄りの自宅はどうなっただろうと心配になった。
しかし、めげない彼女は、不運をものともせず「がはは!」と笑って過ごしていることを信じる。
(文責:岩澤信千代)