🗓 2021年08月23日

横浜市民は野党共闘の候補者である山中竹春氏を選んだ。今回現職の林文子のIR(カジノを含む統合リゾート)容認に対し、IR反対の候補者が数名立候補した。選挙戦の最大の争点はIR容認者か反対者かの構図となるはずだった。初めから、IR反対候補者の票の奪い合いになることはわかっていたが大差の結果であった。菅、小此木氏とも旧知の[ハマのドン」(91歳)も山中氏の選対会議の名誉議長についていた。全国的な新型コロナ患者急上昇で横浜市立大学医学部教授であった山中氏に有利に働いた。全国的にワクチン接種が遅れている中で医学部の山中元教授に有利に働いたのは当然である。林文子前市長はIR白紙撤回した後、IR推進派に衣替えし市民からは噓つきの烙印を押されていたので論外である。この非常事態を単なる政治屋より知識のある人に任せた方が適宜な政策を行ってくれると思うのは当たり前だ。

それにしてもガースーの判断はお粗末だ。政治に足を踏み入れた時、秘書としてお世話になった小此木彦三郎元建設相の息子を応援したことである。浪花節的には恩人の子息を応援するのはわかる。但し恩義のある人の子息の立候補を思いとどめさせるのが順当の判断であったろう。前にも書いたが国会議員の歳費は高額である。国会議員を辞めて落選すればただの人であり、給料がもらえなくなる。収入源がなくなることは自明の理である。尚且つIR反対では同じ主張をする立候補がほとんどである。何をもって主張の差異を言えるのか。尚且つ菅首相はIR推進派であった。地元の自民党市議や有力者に小此木支援を電話で要請したが票をまとめることができなかったという。菅首相はIRを今まで推進していたのにIRに反対する小此木氏を応援するのは大いなる矛盾である。政党支持率では圧倒的に低い立憲民主党の後塵を拝するとは。昨日テレビを見ていたら、調査では無党派層の支持と自民党内の支持層までが山中氏に流れていた。

たかだか地方選であるので、国政選挙である衆議院選挙に及ぼす影響は限定的だと思うが、全国的にワクチン接種が遅れていることやこれまでの後手後手のワクチン対策は国民の信頼を失墜した。オリンピック開催日の4連休は非常に悪政であった。緊急事態制限の解除もお粗末だった。オリンピック開催日に合わせ解除したのはミエミエだった。お祭り騒ぎで休日を作ったのであろうが、その4連休を境に感染者が爆発的に拡大した。

ニュージーランドでは一人の感染者が発生しただけでロックダウンに突入した。かの国の首相の言葉には発出力・説得力があり、国民に不満らしきものは出てこない。

居酒屋の飲酒制限をして、その業界の人々の生活を追い詰めているだけで、効果的なアナウンスと政策を実行しないリーダーのボキャブラリーが少なく原稿棒読みの記者会見を見ていて、どれだけの国民が納得するのだろう。

9月29日には自民党総裁選が行われるという。我が国の進路がある程度予想できるイベントである。私は個人的な付き合いから依頼された自民党員なので前回同様投票用紙が送られてくるだろう。おそらく菅首相の名前は書かない。

しかし、他の候補者の資質はどうだろう?

いずれにしろ、次回衆院選挙は国民の持つ権利なので、多くの人が投票放棄などしないで、堂々と清き1票を投じてもらいたいものだ。

(文責:岩澤信千代)