🗓 2022年01月25日

私が子供の頃、地理でウクライナはソビエト連邦の穀倉地帯でトウモロコシとかたくさん採れる豊穣の地であると教科書に書かれていた。それがNATO(北大西洋条約機構30か国加盟)にウクライナが参加しては国土の脅威になると言ってロシアが国境地帯に10万人以上の部隊を派遣し、軍事演習をしている。源平の合戦のように水鳥が飛び立つ羽音で大規模な戦争に発展する危険状態になった。

昨日のNY市場では取引時間中一時1000ドル安まで暴落した。幸いに終値は99ドル高であり、ほっと胸をなでおろしたが、アメリカの金利引き締めの警戒感はとどまらず、株価の先行きに予断は許されない。

私の素人考えでは、米国が、しばらくの間ウクライナのNATO加盟は猶予すると表明すれば沈静化する話だろうと思うのだが、国際政治力学では違うのだろう。軍事力で意見を通すことを認めればなし崩し的に他の問題もそうなるから絶対阻止するべきだと考えるのだろうか。ロシアに安易に妥協すれば同じく強権国家である中国の人権問題にも影響を与える可能性がある。中国の台湾進攻にも口実を与える。民主国家を標榜する西側国家の許容範囲というのがあるのだろうか。

昨年8月のアフガン撤退からバイデン大統領の支持率は見事に下落傾向を示している。極限状況でのトランプのディールは冴えていた。大事に至らぬ寸止めの技を彼は持っていた。状況が悪くなると中止の決断をすることができた。老齢のバイデンに決断力はあるのだろうか。次期大統領選にトランプは出馬する意向を持っているようだ。トランプは「アメリカ・ファースト」で在任中国際秩序をかなり破壊し国民を分断した。敗れたとはいえ7000万票を獲得した。ウクライナの行方は11月の米下院選挙にも関わってくる。待っているのは民主党の大敗北か。戦が不利になると大統領が錯乱状態になり核のボタンを押したりしないよう祈るばかりだ。

今年6月顕彰祭での日本平和財団の渡部恒雄さんの国際情勢の講演を聞くまでは、ゆっくり寝れそうもない。