🗓 2022年10月24日
予想されたことだが中国共産党大会は習近平独裁政権の完成であった。習近平は地方の党書記時代の忠実な部下をトップ7の政治局常務委員につけた。思うままにならない李克強首相や次期首相と目された旺洋が中央委員を離任した。また次期首相の呼び声も高かった胡 春華も単なる中央委員に降格となった。胡 春華と李克強は共産主義青年団出身の秀才である。胡 春華は胡錦涛の寵愛を受け次期リーダーとして頭角を現していたのに、今回の降格人事は驚きであった。また党大会ではイヤイヤしながら胡錦涛が中座したが重要事項決定前に習近平が途中退場させたのではと憶測が広まった。
週刊誌によると軍幹部が地方の総書記に横滑りしているという。軍民の掌握が予想以上に進んでいる。中央軍事委員会副主席が党総書記へのとおるべき役職なのだが副主席を置かなかった。すなわち習近平は後継者を置かず5年後も続投するのではといわれる根拠だ。重職の68歳定年は無効になった。独裁国家へ一直線である。もはや中国指導体制の変換は習近平の病死のみとなったが、映像で見る限り極めて健康そうである。
発言にも台湾は武力を使っても奪還し「一つの中国」にすると言っている。一方民主主義陣営の米国は専制国家の横暴を見逃さないと言っている。武力衝突になれば中国は日本にある米軍基地を攻撃してくるだろう。否応なく長い間平和を貪ってきた日本は戦渦に巻き込まれる。
抑止力を以て対抗するしか日本に方法はないのだ。中国人民軍は自衛隊27万人の10倍以上の兵力がある。まともに戦ったら到底勝ち目はない。外交努力と自衛力増強しか選択肢は無くなっている。
もう一つかすかな希望があるとすれば習近平の経済政策失敗である。ただ中国とロシア国民は洗脳されていてロシア革命やフランス革命のように指導者をギロチン台に送ることはできない。
あと、本日(日本時間夕方以降)の注目は英国のジョンソン元首相が首相に立候補するかどうかである、スナクは140人の推薦人を集めたがジョンソンは60人くらいだそうだ。立候補するには100人以上の推薦人が必要である。
(文責:岩澤信千代)