🗓 2022年10月30日

夢の中に吉永小百合が現れた。さて展開はどうなるだろうとわくわくしていた。その時、「お父さん」という女房の声がした。と同時に昨夜読んでいた「ガダルカナル島の戦い」(歴史街道)にフラッシュバックした。制空権をえようと旧日本軍はガダルカナル島に飛行場を作ったのだが、米軍に占拠され奪回しようと挑んだ戦いである。会津若松の29連隊も投入された有名な太平洋戦争の激戦地である。オーストラリアとアメリカの合同作戦を排除するには制空権を握ることでガダルカナル飛行場は重要な基地であったのだ。

第8艦隊司令長官三川軍一はここで敵艦隊と激しく戦った。6分間で敵護衛艦をせん滅し、ラバウルに戻ってしまった。鳥海艦長の早川幹夫は「第一目標である敵輸送船団はほとんど無傷で残っています。敵護衛艦隊は壊滅しました。丸裸の敵輸送船団を殲滅するのは卵を叩き潰すよりたやすいこと。それをやらずに引き上げるのは・・・」「ガダルカナル島にいる守備兵を救うためにも、敵輸送船団を撃滅しなければなりません」と主張したが翻意させられなかった。

今の岸田内閣に早川のような進言できる閣僚はいるのか?三川司令官はそういう人物がいたが、岸田首相に該当する人物はいるのか?いたら今回の国葬のようなお粗末なことはしない。佐藤栄作は吉田茂の国葬を行うにあたり十分な根回しを行った。国葬儀では会津藩士町野主水の子供である当時国士と呼ばれた町野武馬(張作霖軍事顧問)に90度のお辞儀をした。岸田首相も野党や国会において十分な手続きをやっていればこれほどの批判はなかったのである。凶弾に倒れた首相の弔いは最大派閥の安倍派に対する追従で国民の民意とはかけ離れていることに全く気が付かなかったことである。

自衛隊に「統合司令部」ができるようだ。太平戦争の敗因の一つに「統帥権」がある。これが陸軍海軍の縄張り争いの原因で、各々天皇の直結であったから両軍のまとめ役がいなかった。だからガダルカナル島の戦いでも海軍・陸軍の連携の跡もない。すなわち縄張り争いを優先し協力して敵に当ろうという作戦がなかった。そういう意味で今回の統合司令部の運用は期待できるのかもしれない。

(文責:岩澤信千代)