🗓 2021年01月08日

(福島民友新聞 2020.12.25 掲載)
 八重さんを知る同志社OB、OGや茶道仲間の記録には「会津訛りがあった。」とか「相撲取りの様に太っていた。」とか記録が残っている。テレビのない時代八重さんが相撲を観戦したか、相撲が好きだったかどうか銭湯が好きだった事実と比べると知る由もない。
 相撲協会では力士、行司など1000名の関係者のコロナ検査をするという。横綱白鵬・福島の期待である前頭2枚目若隆景はコロナ陽性で休場になる予定である。10日の初場所は開催されるであろうか。相撲協会にとっても5億円のNHK放映料や入場料収入は気になる。
 関取と呼ばれる十両の基本給は100万円である。横綱になると282万大関は234万である。大方の日本の大企業の執行役員の給料と十両の基本給が大体同じ感じである。力士の場合そこに本場所手当・出張手当・力士補助金が支給され9月と12月に1か月分の賞与がでる。
 昨年末の横綱審議会で3場所連続休場の鶴竜と白鵬に「注意」が決議された。横綱の職責を果たしていないということで引退勧告に近い重い決定である。悪事を働いた国会議員の夫婦が判決の出るまでの間、高額の議員歳費をもらっているのとだぶる。
 取り組みの前に懸賞旗が土俵を回るがスポンサーが提供する額は1本62,000円である。税金や積立金・協会への手数料などを引いた30,000円が力士の手元に残る。付き人への小遣いや飲食代でほとんどが消えるという。特に結びの一番は宣伝効果が大きいので多くの懸賞金がかかる。相撲好きの私の母は、テレビで顕彰旗を数えるのを楽しみにしている。力士の名前も読み方も知らないのだが、「何本の旗が出た。」と言って喜んでいる。すなわち懸賞本数がボケ防止に一役かっているようなものだ。
 下位の力士が上位の力士を破り、懸賞を受け取る場面は相撲の醍醐味の一つと私は思っている。横綱が結びの一番を勝ち大量の熨斗に入ったお金をもらっていくのは「ああうらやましい」と思うだけで
感動はしない。それより、いい相撲を取りながら勝ってもその取り組みに懸賞がついてなく行司の軍配に空手を切って土俵を降りる力士に同情する。
 初場所の開催自体が流動的だが記録に残すため2021年初場所の番付表を掲載する。

(文責:岩澤信千代)