🗓 2021年11月01日
秋晴れにもかかわらず今回の衆院選挙の投票率は52.54%と戦後二番目の低さであった。前回の17年は51.53%であったが台風直下で天候が悪かった。国民の選挙に対する関心が低かった結果、維新の躍進により自民党・公明党と合わせると憲法改正が発議できる3分の2以上の議員数が出来ることになる。
それでも今回の選挙には国民の鉄槌が下された現象もある。
①甘利幹事長の小選挙区落選。幹事長辞職か。
自らの資金疑惑の説明をせずにのうのうと政界を動き回っていたが、国民の目は厳しかった。
岸田首相も辞任を受け入れざるを得ないであろう。麻生派の中にあって岸田総理実現に尽力し
た功労者ではあるが、岸田首相がこれを慰留すれば自らの求心力を失うことになるので、他の
人に替えざるを得ないであろう。
②石原伸晃と辻本清美の落選
戦前より、石原軍団の選挙応援がないので当選は厳しいだろうと言われていたがやはり落選し
た。叔父石原裕次郎・父慎太郎の御威光で何とか政界を歩いてきたが、もう復活は難しいだろ
石原派は他派閥の草刈り場となり消滅するしかないだろう。辻本清美に関しては元気な国会質
問が聞けなくなるのはちょっと寂しい。辻元清美には公設秘書の給料流用の公金疑惑、甘利にはULの1000万受領疑惑があり、「政治と金」の不明瞭は両者に共通する。それに対して下した国民の審判は評価に値する。
③平井元デジタル相と岩手の小沢一郎の小選挙区敗北
NTT接待疑惑や事務所問題を抱えた香川1区の平井卓也は敗れるべくして敗れた。小沢一郎は
50年に亘り、政界に君臨し「壊し屋」などの異名もあり、政治の表舞台に出たこともあったが
自民党を飛び出してからは精彩を欠き、今回の選挙で岩手県民の期待は収縮した。その議員中
選挙時に地元に入って選挙活動をしたことがなく、今回初めて危機感を深め選挙区入りしたと
いう。それまでは地元の選対が頑張ってきたのだろう。
各論がない岸田政府を我々は監視し続けねばならない。与党に安定多数の議席を与えてしまったのだから。そして、口ばかりで実行が伴わなかったら来年の参院選でお仕置きをしなければならない。
(文責:岩澤信千代)