🗓 2021年11月02日

今回の衆院選挙結果の中で「維新の会」が議席を41と大幅に増加させた。一方野党第1党の立憲民主党は100から96と大幅に減らした。吉村大阪知事の好感度と松井代表の人気が反自民党の受け皿になったのだろうが、民主党では代表の辞任論まで出ている。枝野代表は立憲民主党の立上げ功労者で福山幹事長の首をすげかえるのみで責任を回避するのか立憲民主党の執行部の動きを国民が注視している。維新の方は松井代表が前回の大阪府の都構想が住民の投票で拒否された責任を取って政界を引退すると表明している。この松井氏の潔さは、彼の再度の復活を可能にするかもしれない。また国政の躍進により、マスコミで高給を稼いでいる橋本徹の代表復活もあるかもしれない。

もう一つ注目すべき点がある。当選者数は公明党32に対し、維新が41である。今後自民党が触手を伸ばすのが公明党ではなく維新であろう。すなわち公明党の凋落である。もとより創価学会の信者数の減少により衰退が予想されている政党である。「是々非々」と維新の幹部はよく使うが、自民党がこの「是々」を利用してくることが十分に考えられる。公明党がなんやかんやゆうのなら維新に話をもっていくぞになる可能性が高い。公明党32と維新41の違いはこれから政治の世界ではあらゆる変動の契機になるかもしれない。3党連合は衆院で憲法改正発議ができる議席数であることに留意する必要がある。

いずれにしてもこの選挙は自民党甘利幹事長の辞任にとどまらず、いろんな地殻変動が予想される。岸田新内閣が言葉だけ並べて実行力が本当にあるのか国民は良く監視して来年の参院選に臨まなければならない。今回絶対安定多数の261議席を自民党に与えてしまった。参院でも同じ現象になれば国を誤る政治家の出現に結び付くのだから。薩長藩閥政治の延長に第二次世界戦があった。無能な政治屋に支配される日本国は亡国の危機になる恐れがあるからだ。

(文責:岩澤信千代)