🗓 2022年03月25日
最近の不思議な現象を含め列挙します。
①ロシア国債がデフォルトとしない?
16日にロシア国債のドル建て払いの利払いが完了した。米国財務省の了解を得て、米銀同士で資金を移動し事務管理会社の銀行がドルで投資家に利息を支払ったという。不思議である。ロシア中央銀行の資産は凍結して使えないはずなのに米国の考えがよくわからない。ロシア国債のデフォルトは世界的に影響が大きいからかプーチンに猶予を与えたのか理解に苦しむとこだ。
②北朝鮮のミサイル発射
世界の目がウクライナに行き、相手にしてもらえない金正恩のスタンドプレーか。ロシアが核の脅威を言えば米欧が動けないのを見越して、将来自分も核を持って他国を脅したいからか。今でも日本列島のすべてが北朝鮮のミサイル射程圏に入っている。
③中近東の食糧危機
ロシア・ウクライナの小麦の合計生産量は世界の3割を占める。カルロス・ゴーンが逃げたレバノンなどはパンが高騰し、多くの子供たちが飢餓に陥っているという。他の生産国も自国の食料のことを考え、他国に輸出を渋っているという。石油が値上がりして船賃も上がり輸送コストもかかるので近い国から調達するのが有利なのだが、思うように調達できず、世界的な食糧不足の危機に陥る可能性が出てきた。ウクライナ・ロシア戦争は、このようにいろいろな局面で人類を困らせることになる。
④プーチンの奇策
ロシアから購入するLNG(液化天然ガス)の代金をルーブルで支払えと言う。為替市場も反応しルーブルの値段が上がった。しかしよく考えるとドイツをはじめロシアからLNGの輸入を減らそうとしている。輸入しなければ代金の支払いは発生しない。エコノミストの熊野英生氏は「悪あがき」と表現した。
⑤プーチンの側近の離反
プーチンの側近、大統領府特別代表チュバイスさんが辞任し、国外に逃れた。まさに泥船から高官が離反し始めた。沈没する船から鼠が逃げ出すのと同じような現象になってきそうだ。不思議に思ったことは大統領任期の関係でプーチン首相の間、一時的に替わりの大統領を務めたメドベージェフが全く表に出てこない。プーチン政権転覆後暫定大統領が勤められそうなのだが。世界にとって一番好ましいのは、プーチン排除である。ロシアの民衆が取り除くか側近がプーチンを排除できるかである。ショイグ国防相あたりがクーデターをしないかなあ。
すでにプーチンは戦争犯罪人・人殺しだ。かつて、日本は石油の為に戦争をし東京裁判で東条英機以下戦犯の判決を受け絞首刑になったが、アメリカ人の一般市民は攻撃の対象ではなかった。ウクライナ侵攻は一般市民の虐殺(ジェノサイド)に他ならない。
⑥ゼレンスキー大統領の国会演説
スタンデイイング・オベーションで終わったウクライナのゼレンスキー大統領の演説である。「津波」とか日本向けの言葉もちりばめられていたが、本質は他にあった。日本に大きな宿題を与えたともいえる。
国際連合の枠組みの変更に日本が中心的な役割を果たすべきだとのゼレンスキーの意見である。もとより国際連合の常任理事国の問題があった。第2次世界大戦後にできた国際連合は、戦勝国の大国5か国に拒否権を与えた。今回のように悪玉張本人が常任理事国のロシアが拒否権を発動すれば実効性が全く保証されないのである。総会でロシア非難決議にに141か国が賛成したがロシアを縛る拘束の実効性はない。
また日本は長い間アメリカに続いて国連に2番目の拠出金を払ってきた。しかし太平洋戦争の敗戦国であるから常任理事国入りはかなわなかった。ロシアなど誰のおかげで国連職員に給料を払えているのだ?拠出金は少ないのに拒否権を発動しているのはもってのほかである。今回、ゼレンスキーの演説は国連改革に一石を投じたのは間違いなく、世界各国も今回のロシアの行いでようやくその本質に気づいたようだ。
⑦暗い話題ばかりだが、若隆景は1敗を守った。大相撲が始まった当初は若隆景の優勝は当てにしてなかったが、あと4日で結果が出るが優勝が現実味を帯びてきた。優勝は福島県出身では栃東以来の快挙になるという。幕内力士になるだけでも針の穴を通るほど難しいが幕内優勝は一段と難しい。あの只見高校の甲子園での1回戦敗退を、若隆景が国技館の土俵でカバーしてくれ。福島県民の共通の願いだ。ちなみに聖光学院も勝ち残っているからこちらも応援しよう。こちらはコロナで辞退した高校に替わり出場を勝ち取った近江高校に惜敗した。
(文責:岩澤信千代)