🗓 2022年07月11日
安倍晋三が暗殺されて一番面食らっているのは岸田首相であろう、100名近くが所属する安倍派は政策運営の肝でもあった。第4派閥の岸田首相の政権運営にとってこの勢力の協力を得ることが重要であったからだ。
9月末まで内閣改造をするようだが、安倍派閥の後継者の様子を見ながら決定する必要に自然と迫られる。安倍派内には閣僚を歴任した下村博文がいるし、安倍晋三が評価していた萩生田 光一もいるし、清話会の源流を作った第67代総理福田 赳夫の孫である福田達夫もいる。三角大福の派閥力学が流行した時代の元福田派である。
血統でいえば福田達夫であろうがいかんせん閣僚経験が少ない。下村にはダーテイな部分が垣間見える。内閣改造で岸田が一本釣りをやれば派閥は瓦解し、田中派のように派閥を割って独立しようという輩も出てくるだろう。
参議院選挙で改憲派が大勝したが各論ではかなり隔たりがって、国民投票に持ち込むまでに細部を煮詰められるかどうか不明である。プーチンをはじめ世界各国の首脳は安倍晋三の死に対して追悼の念を表した。外交では安倍晋三は日本国の地位向上に大きな役割を果たしてきたのだ。プーチンに至っては、衷心から言っているのであれば北方領土を香典として差し出せ、平和を追求した安倍晋三を評価するならウクライナ戦争を即時停止しろと言いたい。
今度の内閣改造は安倍派内と自民党派閥に地殻変動をもたらすかもしれないので、国民は注視していく必要がある。参議院選大勝と安倍晋三の死は、岸田首相にとってはもろ刃の剣を手に入れてしまったことになる。
2022.7.14付け日経新聞によると
塩谷立⑩清和研究会会長代理、下村博文⓽清和研究会会長代理、松野博一⑧官房長官、西村康稔⑦清和研事務総長、萩生田光一⑥経済産業省相、稲田朋美⑤清和研事務局長、福田達夫④党総務会長、世耕弘成⑤参議院「清風会」会長;;数字に〇は当選回数
などが派閥の領袖候補だという。
別紙によると塩谷、下村、世耕、高木毅(副会長)、西村、松野、萩生田の7人の集団指導体制だという。(世話人会代表塩谷立、当選回数によるのだと)かのパンツ大臣までがノミネートされている。竹下派7奉行をまねてということだが、それぞれ田中7奉行と比べて小粒である。改造内閣の組閣までは、同床異夢だろうがそのあとはめぼしきリーダーが見当たらないので、混とんとするのは目に見えている。麻生派・岸田派の大宏池会構想もどうなることやら。岸田派の膨張か菅グループの結束など色んな事がありうる。
ちなみに自民党各派閥の人数;;安倍派93,茂木派51、麻生派50,二階派42,岸田派41,森山派7、無派閥97
(文責:岩澤信千代)