🗓 2024年01月26日

 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、茂木敏充幹事長が25日、安倍派幹部に「党として安倍派幹部のみを離党させることは考えてない。けじめの付け方を安倍派として考えて自ら提案してほしい」と伝えたことがわかった。安倍派幹部の一人が明らかにした。(毎日新聞)

 やくざ世界のように「小指を詰めろ」といっているのと同じだ。安倍派幹部を離党させたら、岸田・二階派の幹部も離党させないといけない。そしたら自民党の議員はいなくなるだろう。これから検察審査会やら国会の証人喚問も待っている安倍派幹部にとっては茨の道が続く。それに対して安倍派は26日にも派閥の常任幹事会を開き、対応を協議する方針という。刑事責任と政治責任は別だという正論ではある。

 えつ?安倍派は解散したのではなかったの?解散した派閥が常任幹事会、開けるの?誰が説明するの?座長がするの?茂木発言は幕末に戦争責任者3名を差し出せと会津藩に迫った新政府軍に等しい。「かくかくしかじかで自民党に迷惑をかけてすみませんでした。幹部だった〇〇と〇〇が議員辞職しますので、お許しください。」というような結論を要求しているのだろうか。

 ちなみに自民党の処分は「除名」から始まって「党則遵守の勧告」まで8段階あるそうだ。過去の例だと4000万の池田さんは除名、2番目に重い「離党勧告」はコロナ禍の中、銀座のクラブで遊んでいた議員が受けた。キックバックと銀座のクラブとどちらが悪質?茂木幹事長は8段階の処分の内どれを受け入れるか安倍派に下駄を預けたのだ。西村康捻は寒空の中地元で辻演説を始めたようで政治業に未練を持っているようだ。コネクトルームの味が忘れられないのだろう。

 いつになったらキックバック劇場の幕がおろされるのか。安倍派の誰が説明責任を果たすのか。集団指導体制は最高責任者が不明だ。説明責任とは何ぞや。座長が責任(議員辞職)を取れば済む話ではある。身の丈に合わない座長など引き受けたのが悪い。森喜朗の陰謀にはまったということか。谷川弥一議員は説明責任から逃げるために議員辞職の道を選んだ。辞めると言っている議員に説明されても意味がないからだ。質問しても「悪うございました。だから辞めると言っているじゃないか。」で終わり。辞める奴が説明などしない。

 「私が悪い。責任をとってきました、辞表を出しましたから」「長崎のためにならないことは、一切言うつもりはありません。」「大臣になれなかったから大事にされてないんだよ、あんまり。」「私が悪いんです。私が悪いんです、悪いんです。私は私でちゃんとして答えて、ちゃんとして、さっさと辞めましたからね。それ以上は、私は言う必要もないし、」「一切言い訳をするつもりもないし、戦うつもりもありません。全て私が悪いんです。」これが谷川議員の記者会見での発言です。議員辞職するのだから一切言うつもりはないとみんなが答えるだろう。いわゆる「説明責任免除の法則」という。

ーーやり残したことは

私が県議に出たころ、長崎県の人口は448万人、今130万人切った。そのうちの7割は長崎市と佐世保市。私の選挙区じゃないけど、今度九州比例になるから、これで全力を挙げてやろうと設計をずっと組み立てていた。企業誘致はこうする、観光振興はこうする、特に雲仙の振興についてはこうすると書いていたけど、全部パーになったのが一番残念でなりません。

 郷土の為に役に立とうと頑張ってきたのには同情する。ただ安倍派でも重宝されていなかったことを本人が認めているから、彼の想いが国政に反映されることはなかっただろう。

P.S. 御参考:所属議員や会計責任者が政治資金規正法違反の疑いで立件された自民党の安倍派に所属する大西英男衆院議員(衆院東京16区)は25日、党本部で臨時総務会に出席後、記者団に「安倍派の主要幹部は十分責任を果たした。党内にこれ以上の責任を求める声は、ほとんどない」との持論を展開した。(東京新聞)

 茂木幹事長が安倍派に小指を詰めろと言ってるよ安倍派でも幹部でなかった議員はこう思うだろう。「何故、検察は幹部一人を立件してくれなかったんだ。検察が選んでくれればこのような宿題はなかったのに」

再度P.S  安倍派幹部のケジメについて銀座のクラブ級の「離党勧告」になるのではとの観測が広がっている。立憲民主の長妻政調会長は、離党の前に使途を説明させろと岸田首相に迫っている。安倍派幹部7人は自民党という傘の下で権力を握ってきた。自民党から離れたら選挙も厳しいし、政党助成金も配分されない。翼をもがれた小鳥になるのだろうか。7幹部の子分は早々と親分を見限って食い扶持を探さなくてはならなくなる。

再再度P.S グリコのおまけ:鈴木英敬衆院議員が支部長を務める自民党三重県第4選挙区支部が2021年秋の衆院選直前、国の公共工事を受注した建設会社13社から計約1000万円の寄付を受けた問題で、三重県警が今月、鈴木氏を公職選挙法違反の疑いで書類送検したことが25日、分かった。(読売新聞)

(文責:岩澤信千代)