ドイツでは首相退任式で前首相が好きな曲を3曲選んでいいことになっている。それを儀仗隊が演奏してくれる。メルケル首相が選んだのはタイトルの曲でニーナ・ハーゲンが歌った曲だ。メルケルとニーナ・ハーゲンはテレビ番組で激論を交わし怒ったニーナ・ハーゲンは途中退席しまった因縁の相手である。

　それでもメルケルはニーナ・ハーゲンのこの曲を選んだ。メルケルはソ連の支配下にあった東ドイツの出身である。閉塞された社会で青春時代この歌を聴きながら勉強し、科学者となった。そして東西統合されたドイツの首相となった。

　歌の内容は新夫のミヒャエルが新婚旅行にカラーフィルムを忘れたので、せっかくの記念写真が白黒でしか撮れないと夫をなじっている歌である。政治家の本分とは何ぞや。安倍派幹部に贈ろう。

　　　　　　　　「あなたは誠を忘れたのね」

ちなみに正式な曲名は   「Du hast den　farbfilm　vergessen,　mein Michael」である。　

「ミヒエル、あなたはカラーフイルムを忘れたのよ」

何故この曲を選んだのかメルケルが聞かれて「この曲は青春時代のハイライトだ」と答えた。1954年生まれ私の1年先輩だ。いや学年では同級生か。自分の矮小さを思い知らされる。詳しくは「ベルリンの壁崩壊宰相メルケルの誕生」映像の世紀バタフライエフェクトを見てください。