🗓 2019年09月19日
ラグビー 「荒ぶる」
早稲田にはラグビー部歌が二つある。「北風」と「荒ぶる」である。特に「荒ぶる」は大学日本一になった時だけ歌える。
国立競技場で私たちは数度聞いた。メインスタンドの前に部員が円陣をくむ。そして肩を組む。主将が、大きな声で初めのフレーズを歌う(荒ぶる吹雪の 逆巻く中に)。そして、全員でその後のフレーズを歌う。
球蹴る我等は 銀塊砕く
早稲田のラグビーは 斯界になびき
いざゆけ我らが ラグビー早稲田
ララ早稲田 ララ早稲田
ララララ早稲田
聞いているともう終わったの?というくらい短い。
されど、この歌には厳しい「掟」がある。この歌には縛りがあり、卒業してからは冠婚葬祭の時に、優勝時の最上級生のみが歌える。従って4年生の時に優勝していなければ自分の結婚式に歌わせてもらえないのである。あまりに掟が厳しいので最近では優勝時に在学していれば1年生でも歌えるとは聞いた。
日本一にならなければ、新婦にこの歌を聞かせてやれないのである。日本一になれば嫁さんにこの歌を聞かせて男前をあげることができる。
創立者が会津にゆかりのある関東学院大学の同窓会で、話をさせて頂く機会があった。創立者の坂田祐は、白虎隊を置き去りにしたと長らく誤って伝えられた日向内記の孫である。今では、白虎隊を置き去りにしたというのは、喜多方に住む富田さんがしっかりした論理で反証されていて、少数意見であることなどを話した。
坂田祐は、日露戦争に出征し、帰国してからは旧制一高、東大を卒業され関東学院の創立者となった。「恩寵の生涯」という自伝を書かれているが一読をお勧めしたい。
何度も国立競技場で煮え湯を飲まされた記憶がある関東学院VS早稲田の大学日本一決定戦は、3勝3敗であった。1997年から20006年までの10年間で関東学院大学は6度大学日本一になった強豪であった。
その後はご存知のように帝京大学が9連覇をしており、2008年を最後に早稲田の「荒ぶる」が秩父宮ラグビー場(国立競技場が改修中)に響いていない。
関東学院大学福島支部総会での話の締めくくりは、「近い将来お互いに大学ラグビー決勝戦で会いましょう」と話したところ関東学院の出席したOB全員が賛同してくれた。
(文責:岩澤信千代)