🗓 2021年03月07日
国軍の銃口が市民に向けられ犠牲者が増えてきた。その中で軍が指名した国連次席大使が大使就任を拒否し、クーデターを批判し国際社会に支援を要請した前の国連大使がそのまま職を続行するという。軍の指導力が丸つぶれとなった。アウン・サン・スー・チー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)が「連邦議会代表委員会(CRPH)」を創設し、独自の政府を展開するようだ。
独自に議会を開き、二重統治のようなかたちになっている。CRPHは国際的にも認められつつあるという。武器を持たない市民が勝利できるのであろうか。それとも市民が武器を持ちゲリラ化していくのだろうか。武器を使わず国軍を倒したら歴史的大実験に勝利したことになる。
竹山道雄著「ビルマの竪琴」の水島上等兵を思い出すたびに心が痛む。感動した書物の一つだが詳しい内容は覚えていない。続々と帰国する戦友の前で水島が託したインコは「アア、ヤッパリジブンハ、カエルワケニハイカナイ」と鳴く。ミャンマーの人たちは日本軍の様に撤退する国はない。
だから、祖国での不合理な現実に無謀ともいえる戦いを挑んでいるのだ。
(文責:岩澤信千代)