🗓 2025年02月08日

 国内で不人気の石破首相をトランプが救助の図式が見えた日米首脳会談だった。日鉄のUSスチール買収は「投資」というオブラートに包まれた。もとよりトランプは大統領選を勝ち抜くために全米自動車労使80万人の票が欲しかったから、絶対反対説いてきたのだ。経済合理性からすると日鉄がUSスチール買収することが、米国鉄鋼業界にとってメリットが大きい。中でもUSスチールの従業員にとっては日鉄と組む方がベターである。トランプは公約実現を大統領令発布で次々と実施しているが、カナダ・メキシコの関税増額は早々と1か月延期した。中国に対しては関税を上げたが、中国の対抗措置は強力ではない。

 ただし、今回の会談では防衛費の増額など言及がない。米国の対日圧力が弱いのを見込んで昨日の為替相場は円高に進んだ。国内少数与党の石破に対してはリップサービスをしたということだろう。「もっと怖いと思っていた」などいう石破のコメントはまもなく覆されるだろう。米国大統領は本当に怖いのだよ。

(文責:岩澤信千代)