🗓 2019年11月01日

時 間

 
 金持ちにも貧乏人にも与えられている時間は同じである。金持ちだから一日24時間でなく36時間だなどということはない。持ち時間は誰でも一日、24時間である。国籍も人種も問わない。
 世界中の一人一人の人間が持っている持ち時間は、一日24時間である。トランプ大統領も安倍首相も同じである。ただしその国のトップは、災害などがあった場合、常に国民のために行動しなければならない。穏やかな一日は一瞬にして修羅場と隣り合わせの時もある。

歴史に名を遺した人物が必ずしても長命とは限らない。戦国時代を統一し、「天下布武」を打ち立てた織田信長は、ご存知のように明智光秀によって「本能寺の変」で48歳時に命を失った。もう少し長生きしたら間違いなく天下を取っただろうといわれる武田信玄も52年の寿命であった。とうに二人の年齢を私は越えたが、何一つ歴史に名を遺すことはできていない。

いつも思う。歴史に名を遺した英雄は一日をどう過ごしていたのだろうかと。いつ敵が攻めてくるかわからない戦国時代、一日をどう過ごしていたのだろうかと。

「一日を大事に使え」と多くの格言がいう。私など睡魔が来ると時間に関わらず寝てしまう。好きな酒を飲んでいると時間を忘れてしまう。英雄も部下と一緒に時間を忘れて大酒を飲んだだろう。首相になった薩摩出身の黒田清隆などは酒癖が悪く、殺傷事件まで起こしている。しかし、同じ呑兵衛でも歴史に名を遺す人と私とどこが違うのだろうか。生まれてきた時代が違うのか?戦国時代に生まれたら私は英雄になれるのか?否である。

時間が貧富差に関係なく人間平等に与えられているのなら、やっぱり時間を有効に使うしかないか。

(文責:岩澤信千代)