🗓 2021年09月08日
昨日、自民党総裁選の岸田候補はモリカケ事件の再調査はしないと言明した。さもありなん、最大派閥の実質オーナーである安倍晋三を敵に回したくはない。細田派の票も欲しい。安倍にとっても新しい指導者が古傷を調べるようなことがあっては自分の政治生命が脅かされる。また応援する高市早苗が総裁選で敗れれば派閥・党内の指導力も大きく低下する。とりあえず岸田の発言にはほっとしているだろう。
赤城ファイルは海苔弁当のように黒塗りされたものが裁判所の指導により財務省から提出された。すでに政治の調査から司法の判断に移っているから、財務省に再調査を命じても、仲間内の調査であるから意味がない。労力と時間の無駄であるから岸田の判断はある意味では正しい。
それより、厳しい司法の判断が出た場合に新リーダーが安倍晋三をどう処断するかが問題である。総裁選を戦う前のリップサービスなどどうでもよい。遺された赤城夫人の無念は晴らしてほしい。善悪がはっきりさせられなければ、子供たちに将来を語ることはできない。悪いことをしても許されるとなれば、世の中めちゃくちゃである。池袋の自動車事故は実刑判決が出たが、一部のエリートのみが悪事を働いても許されるとしたら、正義が吹っ飛んでしまう。国会議員が絡んだIR贈収賄事件も実刑判決が出たが、最近の司法の判断は、そういう意味で正常化の砦となっているのが幸いである。
(文責:岩澤信千代)