🗓 2021年10月18日
国政進出を目指した「ファーストの会」は早くも頓挫した。今月3日に代表を務める荒木千陽都議が華々しく国政選出をぶち上げたが、最近断念の発表に至った。候補者が集まらなかったらしい。都議選のグループ名は「都民ファーストの会」である。都民が一番といっているのに国政進出は所詮無理な話だろう。立党の綱領とか出来ているのかい?
都民ファーストはそもそも小池都知事がブームを作ったもので「国民ファースト」の発想はもとよりない。脱皮するチャンスだった「希望の党」は「排除の論理」で小池氏自身が瓦解させた。民主党の浅はかな連中が通信簿をつけられ「希望の党」に走った。その通信簿で点数が低かったものが集まって立憲民主党を作った。今その党首はカラオケ好きで名をあげるも政治的成果を何ら上げられず、党内の人望もいまいちだ。都民ファーストは前回の都議選で自民党に肉薄したため都民政党としてかろうじて生き残った。
「維新の会」は「大阪維新の会」からうまく脱皮したが、ファーストの会はしょせん無理な話だ。維新の会は吉村大阪知事とか松井代表とか役者がそろっているが、ファーストの会は名もなく実績もない荒木と聞いたこともない人が代表である。第一言い出しっぺの小池都知事がこの話には距離を置いている。権力志向の強い小池百合子が自民党の枠の中では出世の見込みがないので都知事に転出して作った新党である。今回の自民党総裁選挙で高市早苗の存在感が急速に高まり、小池百合子の自民党国会議員→女性初の総理大臣はほぼ絶望的になった。「鶏頭となるも牛後となるなかれ」という言葉があるが、平役の国会議員よりも東京都知事の権力は強い。財政基盤も東京都はオリンピックで棄損されたとはいえ国内有数の財政基盤を持つ自治体の首長である。オリパが終わり都政でやるべきこと、目立つことがなくなったが、この権力を捨て国政の一議員となるには小池都知事の選択肢としては順位が下の方になるのは当然だ。
政党を立ち上げると言って「もう、やめた」とお騒がせした荒木千陽代表の説明も不十分極まりない。前にも述べたように、投票日が差し迫っているのに立候補する政治家がいるかと疑問を投げかけたが、やはり皆無に近かった。選挙を戦うには金がかかる。その資金手当ては出来ていたのか?荒木千陽都議は即刻政治の舞台から退出するのが賢明だろう。無免許運転で事故を起こしながらも逃亡し、130万強の月給をもらっている都民ファーストの会の元都議もいるが、万事が万事未熟すぎる。この議員は再三の都議会の召喚要請にも体調不良を理由にだんまりを決め込んでいる。議員辞職相当なのに鈴も付けられない。この代表じゃ、さもありなんである。国政進出などと言うのは、身の程知らずで自動車の無免許運転と何ら変わらない。政治の運転資格がないのに世間を騒がせただけである。
(文責:岩澤信千代)