🗓 2022年08月26日
今日にも安倍晋三の国葬の予算が閣議決定されるようだ。2億円は会場費とか祭典費のようだ。規模は6000人出席の見積もりだ。ところが報道によると世界各国からの要人の弔問客の警備とか全国から警察官が動員されるというので、警備費用は優に20億円はかかるだろうと試算する。閣議決定の2億円はこの警備費用を含まない。まさに国民を欺く仕組みだ。
凶弾に倒れた在任最長内閣総理大臣の国葬は国民の賛意を得られるだろうと岸田首相は算盤をはじいたのだろうが、世論調査によると国民の過半数が安倍晋三の国葬に反対だ。国の税金を使ってやるのに明恵夫人が弔辞を読む人を甘利氏に指名したのも不自然である。国の葬儀に私人である明恵夫人がコミットするのはおかしい。
国葬を強行する意味があるのか?一度決定したものを中止すれば内閣への求心力はあっという間に下落するだろうから後戻りができないのが岸田政権の現状だ。不測の暗殺に倒れた政界の先輩に敬意を払うという意味で国民の賛意を得られるだろうと思ったのだろう。
モリカケ問題・桜を見る会など安倍晋三には負のイメージも強い。どんなに多くの外国を巡って外国努力を重ねても国民はたいして安倍晋三を評価していなかったのだ。北方領土も北朝鮮拉致問題も前進しなかった。
戦後の道筋を作り国葬の栄誉を持つ吉田茂と安倍晋三が同列とは考えていないのだ。
旧統一教会との関係を清算すべく内閣改造を行ったが、新たに任命された大臣・自民党役員は地雷そのものだ。
山際大志郎経済財政・再生相と萩生田光一政調会長は旧統一教会とどっぷりの仲なのが記者会見をすればするほど露見してくる。
「報道を見る限り出席したと考えるのが自然だ。」独特の言い回しをしながら記者の質問を回避しつつ結局最後に関係を認めている山際大臣は、とても国務大臣の器ではない。すなわち、潔くない印象を国民に与えているのだ。警察長官の責任の取り方の方がすっきりする。
岸田首相も任命責任を問われるのがまずいのでこの二人を罷免できないのだろうが、早くしないと岸田内閣は地雷を踏むことになるぞ。
毎日新聞の世論調査では内閣支持率36%である。他社は50%前後が多いがこれまでも30%台は危機ラインと言われている。国葬は弔問外交ができるので外交戦略上メリットもあるのだが、税金の無駄遣いと国民が判断すれば内閣支持率は急落するだろう。後継首相の適任者が誰かいるかと問われて見当たらない。岸田文雄内閣は消極的に生き残るかもしれないが・・・。
二階元幹事長や菅前首相などが徒党を組んで行動すれば第4派閥の岸田内閣など木っ端みじんだろう。清話会の後継争いが混沌とすれば政局は極めて流動的になる。ウクライナ戦争に始まった資源高・食糧危機の中にあって強いリーダーシップが要求される今の日本にステイツマンがいないのは国家存亡の危機にあるということを我々は肝に銘じなければならない。
P.S その後、閣議決定された予算は2億5千万である。その他の予算は通常予算で賄われるという。国民の意向を無視した愚策である。
(文責:岩澤信千代)