🗓 2023年03月07日

日韓関係の喉元に刺さった棘を取り除けるか。前韓国大統領の元で下された韓国裁判所の決定が前進した。裁判所の判決理由は1965年の日韓請求権協定は国同士の問題であり、個人が日本の民間企業に賠償を請求できる権利はあるというものである。それに対し、日本政府は国と国が約束したもので国際法違反だと反論していた。

韓国の財団が被害者に賠償金を払うという。被害者は受け取らないと言っている。韓国のユン大統領が世論を味方につけられるかにかかっている。前の大統領は人気取りのために反日に偏りしていた。

日韓問題は豊臣秀吉の時代から、日本に虐げられた韓国民という構図が韓国国民の間に根強く残っている。

しかし、第二次世界大戦後日本は多くの財産を韓国に残してきた。鉄道や建物などのインフラなど総合すれば数兆円に上るだろう。

「故郷忘じがたく候」(司馬遼太郎著)の中にあるが、14代沈壽官がソウル大学で講演した。ブーイングの中「あなたたちは30数年日本に圧迫されたと言っているが、私の祖先は400年以上前に日本に連れ去られた。」祖先は朝鮮の役の時に薩摩の島津が連行してきたのである。今は薩摩焼として一子直伝でその伝統を伝えている。講演の後ソウル大学の講堂は「アリランの歌」で大合唱になったという。

この問題は韓国国民が結論を出すしか方法はない。北朝鮮や中国などの強権国家の暴走を止めるためには日米韓の結束が大事なことなのだから。心情があるから理性が必ずしも勝利するとは限らないのが人間世界の難しいところである。

今会津藩出身の柴五郎陸軍大将について書かれた「守城の人」(村上兵衛)を読んでいるが当時の北京籠城はほんとに奇跡であり柴五郎のリーダーシップ無しでは持ちこたえられなかっただろう。2.3千人のキリスト教徒を義和団から守り抜いた。援軍が来るのがあと2.3日遅れたら餓死寸前のところで持ちこたえた。

その中に朝鮮宮廷を牛耳っていた閔派一派を駆逐したのは柴五郎と書いてあった。閔皇后を暗殺した黒幕は柴五郎だったという噂があったが証拠不十分で問題にされなかった。長い間朝鮮は清国の属国であり、日本の朝鮮統治で国力が上がったのも事実である。

いかんせんこの問題は韓国国民が決定権を持っている。ユン大統領の奥さんは美人だが高価な宝石や衣類を身に着けており国民の評判はあまりよろしくない。だがしかし、ユン大統領の出した解決策はこれ以上のものはないと評価されてしかるべきであろう。

(文責:岩澤信千代)