🗓 2023年12月25日
ロシアがウクライナ戦争を停戦したいようだ。ただ今までの占領した土地は返さないと言っている。ウクライナはクリミア半島を含む侵略された領土の全面返還を主張しているので、和平までの道のりは遠い。6月から開催されたウクライナ反転攻勢は、失敗してると言われている。それは西側の武器供与がうまくいっていないようだ。資金支援・武器支援はハンガリーなどが強硬に反対し、NATOに足並みの乱れも出ている。ゼレンスキー大統領の支持率も86%から65%まで落ち込んできたという。
文芸春秋12月号を読み返していたら歴史人口学者エマニュエル・トッド「米国はすでに敗北している」という投稿を見た。これを見ると米国高官の劣化により戦略的な道筋が構築されていないという。世界的な決済システムがロシアを排除したが、しぶとく経済活動をしている。ドルを基軸とする通貨体制がほころびつつあるというのだ。今までアメリカはドル紙幣を印刷し、世界から輸入し国内の景気上昇の恩恵に与ってきた。しかし現在では中国の元決済システムや通貨自体がないネット上の決済などにより、ドルの1強体制ではなくなっている。
この寄稿のポイントは米国がウクライナに十分な武器や弾薬を供給できないというのが敗北の最大の理由である。膨大な軍事支援を約束しているのに軍事物資そのものがウクライナに届いていないという。米国は産業空洞化になっており武器弾薬を製造できない。それに対しロシアは国内の産業基盤を維持しており、何とか自国内で武器を補給しているからだという。
筆者はユダヤの血をひいており、パレスチナ紛争に対しては世界が無関心であることが肝要と説く。
パレスチナ問題については1990年頃パレスチナ国家の樹立を図る動きがあったという。そうすればイスラエルと共存の可能性があった。当時のPLOアラファト議長が反対して成立しなかった。
ゴルバチョフの時代だったかエリツインの時だったか、ロシアが妥協し北方領土の返還も近づいたこともあった。しかし、その時に日本のリーダーは結果を出すことができなかった。ロシアは今続々と北方領土に移住を推奨している。永遠に返ってこないだろう。安倍晋三は出身地山口県の高級旅館にプーチンを招待したが、何らの結論も得られなかった。
「Japan az NO1]の書が出たころ。「経済は1流。政治は2 流」と言われたが、今はどうだ。GDPではドイツに抜かれ世界第4位、政治は裏金疑惑で見るに堪えない。
2024年は世界は各国で選挙の年になる。年初はロシア大統領選、秋には米国大統領選挙。自民党総裁選もある。気違いトランプが再登場すれば混乱に輪をかける。辰稔というのはめでたいことで「昇竜」とか運気上昇を予感させるものではあるが、2024年はいかなる年になるのだろうか。
(文責:岩澤信千代)