🗓 2024年01月26日

田崎史郎氏の解説

「昨日、3つの重要な動きがありまして、1つは森喜朗元総理が麻生副総裁に会って、安倍派の幹部を本当に処分するつもりなのかというふうにねじ込んだんです。森さんは5人衆を可愛がってきて、いまだに安倍派に非常に強い影響力を持っているんです。その方が5人衆の政治的な危機に及んでついに乗り出してきた。この影響は大きい」と説明。「2つ目の動きとして、安倍派の幹部が茂木幹事長に抗議した。塩谷座長が離党するかが1つの焦点なんですが、もし塩谷さんが離党するならば、その理由は安倍派が立件されたからなのかと。安倍派が立件されたことが理由なら、岸田派、二階派も立件されている。その会長はいいのかと。つまり岸田総理や二階さんは離党しなくていいのかという抗議をしている」とし、「3つ目の動きとして安倍派の中堅、若手が昨日30人くらい集まって、その中で安倍派の幹部が責任を取れと、幹部のおかげでわれわれは非常に迷惑しているという声をあげたんです。その3つの動きの結果、安倍派幹部を処分するという動きにブレーキがかかって、とりあえず安倍派内の動きを見守ろうという動きになっている」(スポニチアレックス)

 

 大変な状況になってきたぞ。検察が安倍派幹部一人も立件しなかったので大事になってきた。すなわち国民の欲求不満は高くなったのだ。検察もここまでは予想していなかっただろう。日本政治の根本的な基盤が振動し始めた。大地震の兆候だ。安倍派幹部の離党・議員辞職だけでは済まないぞ。岸田首相も派閥の会長であったし、宏池会の会計責任者も立件されたし岸田責任論も出てくるかもしれない。総理大臣が議員辞職という前代未聞もあるかもしれない。

 この変動は検察の予想を超える展開だろう。一罰百戒どころか政変に近くなった。大変なことになってきた。政治の安定なくして経済の安定はない。全く落としどころがわからなくなってきた。4月の国賓待遇の岸田訪米などできるのか?検察は政治家ではない。検察首脳はこの混乱を予想できたのか。安倍派幹部の一人でも立件していればストレスが蓄積されなかったのだが。

 明治初期の風刺画作家だったらどう描くか興味がある。個々の努力より時間が解決するか。全く落としどころがわからなくなってきた。野党も追及すればするほどわが身にブーメランのように跳ね返ってくるだろう。

 野党も相当慌てているのではないか。政権担当能力がないから、王冠が来そうになったらビビる。また甘い追及だと国民の批判はわが身に跳ね返ってくるからだ。

 それにしても茂木幹事長はうまく安倍派に下駄を預けたものだ。策士だけど策に溺れて自滅する人はたくさん歴史上でいたよ。安倍派幹部では責任のなすりあいが勃発して意見集約が難しいだろう。誰が腹を切るのか。

 会津藩には日新館童子訓があり、殿様のために潔く腹を切る家臣が二人いた。神保修理と萱野権兵衛だ。このようなサムライは安倍派に見つけ出せないだろう。責任の押し付け合い開始だ。

ところで茂木さん、これには回答の期限があるの?

 

(文責:岩澤信千代)