🗓 2025年03月12日

 株式市場で売りが広がった主な要因は、トランプ氏の関税政策の影響に対する懸念だ。トランプ氏は9日放送のFOXニュースとのインタビューで、米経済は「過渡期」を迎えるとの見通しを示し、リセッションの可能性を排除しなかった。(CNN)

 11日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)は前日終値から一時600ドル超下落した。トランプ米大統領がカナダからの鉄鋼・アルミニウム製品に対する関税を50%に引き上げると表明したことを受け、米国内のインフレ(物価上昇)の再燃と景気減速への懸念が強まった。(読売新聞)

 目立ちがり屋のトランプは関税攻撃で自国に雇用を生み出すとしている。確かに台湾の大手半導体会社が巨額を投資して工場建設をすると表明している。ところが報復関税により国内物価は上がり国民は高い商品を買うことになる。高いから物を買わない。リセッション(景気後退)の始まりだ。為政者が株価暴落に目を背ければ支持率は下がる。 

 何故なら株価は「景気の体温計」だからだ。国民は不景気を嫌う。犯罪も多くなる。優秀なブレーンを抱えたホワイトハウスは当然に気が付いているはずだ。でも誰も狂犬トランプに逆らわない。でも、そのうちにマスクが放逐され、他のイエスマン閣僚も離れていくだろう。徳川5代将軍綱吉も将軍なりたての頃は、仁政を目指していたが、途中から勘違いして部下の妻妾にまで手を付けるという堕落した将軍となった。華やかな元禄時代を演出したことは認めるが人様よりもお犬様を大事にするとは愚の骨頂である。

 「メイク・グレートアメリカ」の使命感にトランプは今燃えているのだろうが、手段と目的に不一致が生ずることを考えているのだろうか。薬には必ず副作用がある。その副作用に目をつむってスタンドプレーをしてるようにしか見えない。ゴルフ場のホールに向かって派手な衣装を着てクラブを振り回しているような姿にしか見えない。株価を無視した政治家の人気が落ちることは現在の現実だ。それにいつ気が付くのだろうか。

(文責:岩澤信千代