🗓 2019年08月17日

奧野善彦 様より

「不一・・・新島八重の遺したもの」の著者岩澤信千代氏とは旧知の間柄であり、裏磐梯に宿泊することを告げたところ、新島八重の先祖が眠る山本家の墓を案内してくれることになった。

岩澤氏が会津若松に向かう道を間違えたため、墓所のある大龍寺には予定をかなりオーバーして到着した。住職の増子大道夫妻は遅刻したにもかかわらず待っておられ、本堂にて色々な話が聞けた。櫻井よしこ女史が絶賛したという奥さん手作りの菓子もおいしくいただいた。住職とはすこぶる気が合い、寺を辞してから岩澤氏宅隣のそば屋「岩人」に出向き、酒を飲みながら楽しく昼食を共にすることができた。

また、食後、岩澤宅に上がり込んで茶飲み話をしていたところ、私の父奧野彦六が求婚した女性がいて、なんと岩澤氏の親戚にあたるという。父にそんな青春があったと知ってびっっくりしたが、岩澤氏の遠縁ということも驚いた。その後その女性の孫夫婦にもお会いすることができた。当該女性は大変美しい人で、かつ聡明な人であったらしい。父が密かに恋心を抱いたのもむべなるかなとは思ったが、その女性から孫達はその後の父の話を聞いていたらしく、そうであれば父の片想いばかりでもなかったのかと思い、私はまんざらでもなく岩澤家を後にした。

私は二本松藩士の家系で、郷土福島を愛する心は誰にも劣るものではない。岩澤氏からこの度「新島八重顕彰会」を作るから相談に乗ってくれとたのまれたので、会津出身ではないが、喜んで「顧問」を引き受けることにした。

顕彰会がこれから益々発展・継承されていくことを祈念したい。