🗓 2019年08月30日

お祝いのことば

「新島八重顕彰会」発足まことにおめでとうございます。

NHK大河ドラマ「八重の桜」放映から早6年、八重を演じた綾瀬はるかさんは毎年会津祭りに参加され、会津を元気づけてくれています。

このドラマの前まで、地元会津でも八重を知る人はあまり居ませんでした。八重の戊辰戦争での活躍は文献に記されますが、その後明治4年に京都の兄覚馬の元に行くまで、八重の足跡は長く分かっていませんでした。ドラマ放映の直前、八重一家が明治3年10月に米沢に向かったことを史料で見つけ、これはドラマでも反映されました。しかし降伏開城後、米沢行までの2年間、八重の消息は分からないままでした。それが分かったのはわずか3年前のことで、八重一家は塩川村に居たことが判明しました。これにより八重の会津時代はようやく繋がりました。また父権八の戦死・埋葬の状況が分かったのもつい最近のことでした。改めて史料の重要さが分かります。

会津では先人顕彰会がいくつもありますが、女性の顕彰会はほとんどありません。明治期、女性の活躍の場は限られていましたが、八重の先進的な行動、功績をより多くの人知ってもらう上で、顕彰会の活動は非常に重要です。会の益々のご発展を祈念いたします。

会津歴史考房主宰 野口信一