🗓 2019年09月04日

猫は時間がわかるのか?

 

母の肩で甘える「ちゃ」

今家には「もも」という猫がいる。友人に頼まれて引き取った猫で10年以上経つ。引き取った時に我が家には猫が他に5匹いた。飼い主が「もも」を別扱いにするので、いつの間にか5匹ともいなくなった。その前に「ちゃ」という猫がいた。近くのラーメン屋で泣いていたのを次男が拾ってきた。母親に「どこの猫かわからない。飼い主が探していたらかわいそうでしょ。」と言われ渋々元の場所に返してきた。しばらくして、長男が同じ猫を抱いて帰ってきた。これには私も妻も唖然としたが、これも何かの縁で捨て猫だったら可哀そうだから飼おうかということになって、我が家に住むことになった。三毛猫だったが、茶色が目立ったので、子供たちは「ちゃ」と名付けた。

当時、横浜のマンションに住んでいたので連れて行ったのだが、あまりに鳴くので近所迷惑になると思い一週間もたたないで会津の自宅に連れ帰った。ペットのキャリーバックを買ったのはその時が初めてである。

「ちゃ」は賢い猫で猫語「むにゃむにゃ」と何かを私たちに話しかけた。何かを訴えているようなときは、その意味を我々家族は理解しようと努めた。普通の猫はおなかがすいたときに鳴くのですぐにわかるが「ちゃ」は「腹へった。」の時では無いのである。何かを訴えるのである。理解しようとしたが、何を言わんとしたか今でも我々家族は知らない。

 

「ちゃ」は盆暮れに里帰りした私たち家族にもなついたが、基本的には留守を守った私の母親が毎日餌をあげていたので「ばあちゃん子」であった。里帰りして「ちゃ」の行動を見ていると決まった時間5時半に母親の寝床に行くのである。そして、爪を立てないで顔をたたく。猫に時計がわかるはずは無いし、どうやって時間がわかるのか今もって不明である。

奇特な動物学者がそれを解明してくれないだろうか。体内時計を持っているのではないか。ちなみに今いる「もも」は腹が減ると、私の妻、母親かつ私にも相手かまわずまとわりついてくる。定時はない。それと私がビールを飲んでいるとそばから離れない。何かつまみを幾ばくかやると匂いをかいで諦めて去っていく。必ず、何かを与えなければならない。

そうしないと物欲しそうにいつまでも嘆願する目で見ている。これは単身赴任だった以前の飼い主が晩酌をするときにつまみを必ず与えていたせいと解った。前の飼い主と違いは私の酒肴は冷奴だったりで「もも」の好きな食事とは違っているのである。

(文責:岩澤信千代)