🗓 2021年03月02日
ATMに入れた通帳が戻ってこないと途方に暮れる主婦の姿がテレビに映し出された。これで3度目である。前の2回で当局に再発防止策を提出しているはずである。銀行業務は極めて公共性の高いものである。法人が決済ができなくて倒産の憂き目にあう場合もあるのだ。
今は3メガバンクといわれ銀行の統合が進んだ。みずほ銀行はスタート時点から三菱UFJ銀行・三井住友銀行の後塵を拝してきた。統合前は前身の日本興業銀行はバンクの中のバンクといわれていた。東大法学部を卒業した俊秀は国家公務員上級職を選び、その次の人たちは興業銀行を目指し、その次の人たちが三菱、三井、富士などの民間銀行を目指すと長らく言われていた。例にもれず日本興業銀行・第一勧業銀行・富士銀行の合併銀行は、成績順か興業銀行出身者が主導権を握った。
合併時から人事の交流はうまくいくか?といわれてきた。当然システムも3行別個にあったものを統合したもので、早くからシステム統合は不安視されてきた。
今回の3回目のシステム不具合は、改善計画も提出されて後でありあってはならぬものだ。他行で出金した分の手数料は負担すると言っているがそんな弥縫策で許されるのか。ATMの前で3時間も結果が出るまで待たされた顧客はどうなるのだ。営業の責任者が手土産をもって丁重に顧客に対応するのが筋であろう。その3時間の間に孫に会う約束をしていたのに会えなくなった楽しみも含まれているのではないか。
(文責:岩澤信千代)