🗓 2021年09月07日

二階幹事長が総裁選の推薦人を出すと石破氏に提案したところ、即答せず考えると言った時から不出馬は考えられた。出馬するなら即答していただろう。頼りの党員票は人気の高い河野氏が持っていくだろう。国会議員の得票が得られ無ければ確実に石破氏は負ける。今度負けたら政治生命を絶つのと同じだ。条件付きで河野を応援すると言っているが、そのような話に河野太郎が乗ってくるだろうか。安倍・麻生派にはもとより石破アレルギーが強い。河野は石破票をあてにすれば間違いなく2派閥の議員の反発を食らう。

河野防衛大臣の時の決定により、秋田のイージス・オフショアの地上配備を撤回し、洋上の艦船に配備することになった。レーダーは発注済みで地上配備なら800億円で済むことが2400億円でもどうかだそうだ。もとより報告書の地形が実測でなくグーグルアースを使ったものであったり地元住民に十分な説明をしなかった防衛省の実務担当者に問題があった。それを何の根回しもせず当時の河野防衛大臣の白紙撤回には驚いた。その挙句税金が3倍以上使われるという。北朝鮮や中国からのミサイル防衛は必須である。国土・国民を守る大事な防衛戦略である。今ミサイルを撃たれたらイージス艦から発射されるパトリオットミサイルでしか防げない。東京は瞬時に破壊される。ここに河野大臣のリーダーとしての資質の問題が隠されている。

話は戻るが、二階幹事長もさぞかし焦っているだろう。前回は菅首相の流れを作り、大物ぶりをアピールしたが、今回の総裁選ではキーマンになりえない。40人の派閥の使い方に苦慮しているだろう。所詮40人であるから、チャスティングボードは握れない。

今回の国会議員の主眼はあくまで自分の衆院選当選であり、次に猟官活動である。立候補者がポストを提示することでどれだけ議員の票を伸ばせるかが後半戦の戦いになるだろう。早々と麻生派の甘利氏が岸田支援を打ち出した。岸田内閣が成立すれば、甘利幹事長は間違いないだろう。これからは「自分が総裁になったら君を○○大臣にしてあげる。○○会長にしてあげる。」の釣り合戦になる。議員もそのエサが本当に食えるのかよく考えて釣り人につられるようになるだろう。推した総裁候補者が落選すればおいしいエサも海の藻屑と消える。

(文責:岩澤信千代)